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2013年2月15日 (金)

お芝居:『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』 KERAバージョン VS 蜷川バージョン

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昨年末に「祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~」のKERAバージョン を、そして今年の1月に蜷川バージョンを観てきました。


同じ脚本を2人の演出家が役者を替えてお芝居にする、という試みにとても惹かれ、両方観にいくことにしました。果たしてKERAさんの脚本を蜷川さんがどう料理するのか、とお芝居の日を楽しみに待ちました。


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まず最初は脚本のご本人であるKERAバージョン。こちらは出演者の面々
まあなんと豪華な顔ぶれ生瀬勝也、元ジョビジョバのマギー、大人計画の近藤公園さんなど好きな人が多かったので、もしどちらかしか観られないならこちらのKERAバージョンにしたと思います。

しかし…


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なんなのだ!この長さは!
実はわたし、映画もお芝居も長いのが超・ニガテ
チケットを取る前に分かっていたら観なかったかも!?

しかしこの長丁場、なんと飽きることなく最後まで観ることができたのでした!これには自分でもビックリ。演出と役者さんの力なんだと思います。

さて役者さんの話…もうなんといっても生瀬さんが素晴らしかったです!めちゃくちゃ悪役でしたけどね(笑)。しかも今回は前から4列目だったので役者さんの表情をはっきり見ることができたのが最高でした小出恵介クンは初見でしたが、けっこう舞台の場数踏んでるんですね、知りませんでした。ドラマをほとんど見ないので純粋に彼の演技自体初めてでしたが、優しいおばあちゃん子が哀しく落ちていく様子がいい感じににじみ出ていて、なかなかの好演でした。マギーと犬山イヌコの夫婦もキレがあってすごくよかった!三姉妹の中では次女役の緒川たまきさんがけっこうハマり役でした。実際目立つ役でしたし。後で知ったのですが、いつのまにかKERAの奥さんだったんですねえ〜美女と野…(笑)

元モー娘の安倍なつみが三女役でした。この人もけっこう舞台出ているんですね。安定した演技でした。見た感じはテレビのまんまという印象

役者さんはみなさん素晴らしくよかったのですが、ラストが…

ラストが、え?こういう終わりなのえー、と思ってしまいました。ちなみに一緒に観た友人も同じ意見。果たして他のお客さんはあのラストをどう思われたのでしょうか…。


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さてこちらは今年の1月に観た蜷川バージョン
これまたKERAバージョンに負けないくらい豪華な顔ぶれ

ポスターでは森田剛クンが主役のような雰囲気。このお芝居、誰が主役かというと微妙なんですが、KERAバージョンでは生瀬さん、蜷川バージョンでは森田クンなのかな、という印象でした。

さて楽しみにしていた演出は、全体的にかなりシンプルなものでした。特にセットはKERAバージョンが豪華だったのに比べ質素ともいえるほど。でも決して悪くはありません。むしろそのおかげで役者の演技が際立つものになっていた気がします。印象に残ったのは冒頭、お墓から海を望むシーンがKERAバージョンでは客席に背を向ける形だったのが蜷川バージョンは反対に客席を正面にした形だったこと。あとは森田クンの長台詞。これはKERAバージョンにはなかった気がするので印象残ったのと森田クンの見せ場を作ったのかなと思いました。実際とてもよかったです。

そして別の意味で印象的だったのがコロスの演出

冒頭のコロスはなかなか衝撃的でこれから始まるお芝居への期待が高まるものでしたが、それからちょこちょこあるコロスが、なんとラップ調。これは好き嫌いが分かれそう。ちなみに私は、うーん…でした(笑)。だってラップで説明台詞言われても何言ってるかよくわかんないんですもん。それを補うかのように両脇の垂れ幕に台詞(歌詞?)が流れてましたけど…。

役者さんの話…ドン・ガラス役は勝村政信。身体に詰め物をして頑張っていましたが、役柄的には生瀬さんの方が合っていたような気がします。古谷一行さんの司祭はハマっていました。彼の声のトーンが好きです。KERAバージョンでマギーと犬山イヌコが演じていた夫婦役は大石継太と伊藤蘭。ガラっと印象が変わりました。元気 vs 上品といったところでしょうか。次女役に中島朋子。さすがとても上手でした。でも艶っぽい緒川たまきの方が自分好みかな。

そして森田剛クン。ジャニーズに全く興味がないので特に期待せずに観たら、これが意外に上手!で驚きました。これまた知りませんでしたが以前蜷川さんの舞台に出たことがあって、その演技力が評判だったみたいです。確かに上手でした。ちょっと、というかかなりこのお芝居で好きになってしまったかも…(笑)。

両方観てどちらがよかったかといえば、私はKERAバージョンでした。でも最初にKERAを観た先入観がやはり大きかったような気がします。先入観なく観ることの難しさを知りました…。これが逆だったら果たしてどうだったんだろう?同じようにKERAの方がいいと思ったのかなあ?うーん、わかりません。

今回の演出バトル、とても面白い体験でした同じ脚本でこうも違う雰囲気になるのかぁという新鮮な驚き。こういう企画はこれからもどんどんやっていってほしいと思います

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